ともあれ、ホワイトカラー・エグゼンプションの通常国会上程は断念された。まあ今回は断念したというだけであって、選挙が終れば速攻復活するんだろうけど、とりあえずは良いことだ。
しかし、これで安心してはいけない。そもそもホワイトカラー・エグゼンプションなどの労働時間法制は、労働契約法制とセットで国会上程を予定されていたものだ。労働時間法制は撤回されたが、労働契約法制をやめるとは誰も言っていない。わたしもはっきり分からないが、当然労働契約法制は上程されるという危機感を持ちつづけなければならない。
ところが、この一連の労働法改悪攻撃は、ホワイトカラー・エグゼンプションに焦点が当たりすぎてしまったきらいがある。「残業代がゼロになる」という分かりやすさもあって、ホワイトカラー・エグゼンプションに対する反対の声は、このところの安倍内閣たたきの流行にも乗っかってマスコミが取り上げたことで大きくなったが、実は労働契約法制だって負けず劣らず大問題だ。
例えば、就業規則の不利益変更の「ルール化」。これは「合理性」の言い訳のもとに就業規則改悪のフリーハンドを経営者に与えるものだ。
それから解雇の金銭解決。これからはいかなる不当解雇でも手切れ金さえ払えば問題なしになる。
つまり、労働契約法制とは、早く言えば、労働契約を経営者の都合で勝手に変えることを合法化する法律、すなわち労働契約を反古にする法律だ。
ホワイトカラー・エグゼンプション撤回で世論を安心させた隙に労働契約法制を通す。ま、はっきりそういうシナリオを政府がこしらえたとまで言うと考えすぎかもしれないが、そういう事態を危惧している。
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