このかん立命館当局は人件費の削減に力を注いできた。教職員を非正規や派遣に置き換え、業務の外部委託を進めてきた。そのために大学直営の派遣会社まで作っている。今や立命館の教職員の半分が非正規で占められるまでになった。低賃金・不安定雇用で酷使される非正規教職員と、安定した待遇を約束された正規教職員の間で矛盾が渦巻いている。
そこで当局は、正規の教職員のみを対象にした本工組合である立命館大学教職員組合を「第二人事部」として利用することで学内秩序を維持してきた。それだからこそ、非正規・派遣を酷使する一方で、正規の教職員の待遇にはこれまで手をつけてこなかった。
ところが、今年の春闘で異変が起きた。理事会が正規の教職員の一時金の一カ月分削減を通告してきたのだ。これに教職員組合が反発し、非組合員の突き上げもあって、永らくおこなわれていなかった団交が開かれることになった。しかも労働組合が通常行う代表団交ではなく、学生運動で行われるような大衆団交だ。6月22日に行われた1回目の団交では正規教職員2000人のうち600人が参加し、激しいヤジが飛び交った。7月19日には250人の結集で第2回団交が開かれた。また、立命館大学の全10学部の教授会で削減撤回を求める教授団声明が可決された。さらに、学校法人立命館学園傘下の2大学3付属校の5組合で史上初の統一スト権を高い批准率で確立した。現在も闘争は継続中である。
これだけの盛り上がりを見せているにもかかわらず、わたしは、どうせ当局との出来レースに違いない、と冷めた目で見ていた。あえて大衆団交を選んだのも、一般の教職員のガス抜きをはかるためのパフォーマンスに過ぎないと考えていた。
しかし、ある情報を入手してわたしの考えは変わった。その情報によると、ワンマンで知られる理事長が9月に全職制会議を召集し、教職員組合を激しく批判したうえ、団交で当局批判をした職制たちに「文句があるならやめろ」と恫喝した、という。
教職員組合が闘争の幕引きをはかりつつあり、スト権の行使にも及び腰であることは確かだ。だが、出来レースとは決して呼べないほどの溝が労使関係にあることは否定できないようだ。
それにしても、なぜ当局は「三位一体」に溝を作る危険を冒してまで、今まで聖域だった正規教職員の待遇切り下げに踏み切らざるを得なくなったのか?続く!
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